デンタルインプラントよもやま話

ブリッジはもう進歩しない

入れ歯はまだまだ生き残る

確かにブリッジのコストパフォーマンスは高い。必要性があれば現段階では私も採用するかもしれない。それでもブリッジは、もうこれ以上先を求めることのできないテクノロジーに思える。

なぜなら、欠点を根本的に克服する手だてがないからだ。既にかなりの優秀さを誇るブリッジの欠点は、歯冠部だけを隣の歯に連結して固定するというその構造自体にある。となると、ブリッジが欠点を克服するということは、いまの構造をやめるということに他ならず。それはつまり『ブリッジ』であることを辞めることを意味するからだ。

その点、入れ歯は面白い。欠点とされているポイントに克服の余地が残されているように思えるからだ。例えば床部に未知の新素材を当てはめた途端、格段素晴らしいものになるかもしれない。歯槽骨が痩せぬようきちんと荷重が向かう構造が発明されるかもしれない。

私が示したコストパフォーマンスの式は「得られる成果 ÷ を負うべきコスト(費用+リスク)」だが、成果の方には上がる余地があり、コストには下がる余地がある。

それに治療時に人体に一切負荷をかけないという点も特筆すべきだ。せいぜい口腔内の型を取る程度で、それすら出来ぬ状態であるなら、そもそも義歯を持つ必然性がないと考えれば、人体への負荷は完全にゼロだ。

そういう意味では、手術が必要なデンタルインプラントを受けることができない人を救う手だてとして改良型入れ歯こそが生き残るのかもしれない。