インプラントへの想い(3)
再生医学に駆逐される日
再生医学に感じる印象は、かつて感じたSF的未来よりも遥かに未来的だ。そして遥かにグレードが高く、遥かに洗練されている。しかし、かつて感じた未来よりも、なぜかリアリティがありすぎてSF的な印象は受けない。
思えばSFというジャンルが多くの子供の憧れだった時代はもう終わった。現実がSFの未来性を追い越した未来を夢ではなく現実として展開しはじめているからだと思う。文学や映像芸術の世界からだけではなく、現実世界の全ての空間においてSF的なものを否定し切った時代に今はなったように思う。
その中にあって、デンタルインプラントの見せてくれる夢は極めてSF的だ。だからこそ、感じる。もう近い将来無くなるジャンルなのではないかと。
骨に埋め込まれるチタンのインプラント体。人体に空いたネジ穴。そこにクルクルと取り付けるセラミックのインプラント義歯。なぜか私にはその最先端医療の姿が昭和の世界と重なって見えてしまう。